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小島伸幸氏特別インタビュー

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元日本代表ゴールキーパー 小島伸幸氏 特別インタビュー TOPへ


フランスW杯



— 実際のW杯は、参加してみていかがでしたか?

小島氏:

フランスでは今までテレビでしか見られなかったところの中に入った、という実感がすごくありました。テレビの放送で外からしか見られなかった大会の内側にいるということで、ベンチからは距離的にはテレビから見るのと同じような位置関係なんですが、この柵の中にいることの「参加している感」というものはすごくありましたね。ですから、世界中の人たちがこのピッチに立って、サッカーの選手としてここで優勝することを望んでいる大会の、「外ではなくて中にいた」ということがすごく印象に残っていますね。
 その大会自体は3敗という形で終わったわけですけれども、日本のサッカーの歴史で初めてW杯に参加したところを中から見られたということはすごく思い出に残りますし、とても光栄なことです。試合には出られなかったけれどもいい経験をさせてもらったなという気がしますね。


— チーム内の最年長者としても小島さんの役目はかなり大きかったのではないですか。

小島氏:

みんなができた子だったから大丈夫です。


— 背番号は1でしたね。

小島氏:

試合に出る出ないからいけば、他の2人のどちらかが1番なんだろうけど、2人の年が近かったので私が1番をもらったらけんかにならないだろうという考えから、私が1番を付けたんじゃないかと思うんですけどね。そうしたら、クロアチアのチームが試合の後で「1番のユニフォームが欲しい、交換するのだったら1番がいい」と言ってきて、私のユニフォームを持っていってしまったのです。だから、私のところには本来だったら2枚のW杯のユニフォームが来るはずなのだけれども、1枚は日本代表のもので、1枚はクロアチアのものでした。記念にとってありますけれども。


— 最近の日本代表はいかがですか?

小島氏:

今はもう普通に毎回、日本がW杯に出ているというところで、世界のどのぐらいまで行けるのだろうかとなってきていますよね。出るということの感動よりは、そこでどうやって結果を出すかというところになってきているから、日本のサッカーはあのころよりも数段先に行っていると思います。


— でも、最初の一歩があったからこそ今がある、
というのはあるんじゃないでしょうか。

小島氏:

今の代表選手は、私が感じていたこととは一段階違うエリアのことを感じているのかなと思いますけれどもね。参加する感慨にふけるということではなく、この場で戦うんだという意識とか。もちろん私たちも予選突破というのは言ったのだけれども、なにせ何も経験したことがなく、すべてが初めてのことだったので。いろいろアドバイスはあったでしょうけれども、どんな準備をするかということは協会も初めてだったでしょうし。


— 実際にやってみるのはまた違うものでしょうからね。

小島氏:

ですから、今の選手たちはワールドカップの中にいても、そこでどうやって世界を驚かせるかとか、どう目標を達成できるようにするのかというもうちょっと高い次元で活動しているのかなという気はしましたね。 W杯に行って当たり前という雰囲気があるでしょうから、今の選手は違うプレッシャーを感じるでしょうね。その期待どおりの結果を当たり前のように出すのはすごく大変そうだけれども、やりがいとして頑張ってほしいですね。


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