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小島伸幸氏特別インタビュー

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元日本代表ゴールキーパー 小島伸幸氏 特別インタビュー TOPへ


無回転ボールへの対応


— 最近はボールの質が変わって、無回転ボールが増えていると言われていますが、これへの対応という意味でもこういったとっさの反応能力が重要なのでしょうか。


小島氏:

無回転ボールへの対応方法は・・・非常に難しいですね(笑)。
もちろん反射神経は重要なのですが、無回転で手元でボールが揺れるということは最後までボールを見ないといけない、ということでもあります。ちょっと勘違いされると困るのだけれども、反応のいい選手というのは最初の出足でボールに反応してしまいます。無回転ボールは最初の5メーターで出たところとは違うところに来るわけではないですか。


— 揺れながら来る。

小島氏:

そうです。ですから、こちらに出たボールが科学的にはあり得ないほうに曲がるので、最初の出だしで反応してしまうと、最後のところには対応できないなというのは感じているのですよ。ただ、ゴールキーパーとしては出だしの反応がいいほうが良い選手です。例えばファーサイドにボールが行ったとして、出足が遅れればこのコースは取れません。でも、無回転ボールは蹴られた直後のコースで反応すると、最終的には全然違うところに来る可能性があります。そうするとどうなのかな。だから、難しいだろうなと思うのですよ。


— 二段構えでいなければいけないような感じなのですかね。最初の反射神経を研ぎ澄ました部分だけだと逆を突かれてしまう。

小島氏:

ワールドカップのオランダ戦で川島が入れられたものもそうだったでしょう。最初のアクションは川島としては正解なのですよ。でも、動き出している最中にボールが揺れて違うところに来てしまうから、やはり最後まで見ておくことと、触れて最後のところでどういうところにはじき出すのかというアプローチの仕方が、今後はもうちょっと変わってくるのかな。
例えば・・・


ですから、ぶれ球に関しての手の出し方がわれわれの想像するものとは違います。今まで、よしとされていたものがよしとされないところはあるのかもしれません。それを見つけると、ひょっとしたら世界の最先端のゴールキーパーになれるかもしれません。

— そういう意味では大変な時代ですね。

小島氏:

ボールもそうですけれども、大変ですね。でも、そういうのがシュートする側の必殺技となった以上は、やはりゴールキーパーも何かの対応をしなければいけないのかもしれません。ですから、今までだったら体の正面でなんとか取りなさいというのが、不格好でもいいから、どういう形でもいいから枠の外にはじきなさいというのが主流になってくるかもしれしれません。昔は取りにいって、ファンブルして詰められる場面が多かったかもしれないけれども、今度は揺れたボールを不格好でもいいから外にはじき出す。つかみにいってはいけないというのが主流になるかもしれないですね。元フランス代表のバルテズが落ちてきたボールをつかみに言って、危うく失点しそうになっていたことがあるけれども、あんなシュートをつかみにいくから危なかったですが、弾き出すだけだったらどうにかなりそうです。

ただ、一番いいのはキャッチすることなのですけれどもね。キーパーがボールを保持してしまえば相手の攻撃は終わるわけです。コーナーにしてしまえば二次的な攻撃もあるけれども、その理想と揺れるボールという現実をどうとらえるかです。子どもにはすごく難しい話になってしまいました。この辺は教えるコーチがどういうことをよしとするかというものですね。「入れられなくていいじゃん」というゴールキーパーであれば、不格好でもいいから外に出す。 われわれのときは、やはり取れる球は取りなさい。どんなに速い球でもつかめたらというのはあったけれども、ボールの進化によって教えることも違ってくるかもしれません。無回転ボールへの対応となると、根本的なものを変える必要があるかもしれないですね。白黒の五角形と六角形のボールに戻しませんか?(笑)


【Vol.6】ゴールキーパーに必用な能力とは/メンタル編 に続く・・・]



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